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考具―考えるための道具、持っていますか?
考具―考えるための道具、持っていますか?
加藤 昌治

会社の本棚には、面白そうな本がたくさん並んでいるので、時々物色して気になったものを見つけては、貸し出しカードに名前を書いて家に持ち帰り、読み耽っています。
今日、このブログゥ〜!でご紹介するのは、その中の一冊で、加藤 昌治さん著の「考グゥ〜! 考えるための道グゥ〜!持っていますか?」という本。

考グゥ〜!というのは、聞きなれない言葉だと思いますが、みなさんはご存知でしょうか? え? なになに? エヴァの外殻を覆う装甲? いや、それは拘束グゥ〜!ですね。拘束グゥ〜!には、素体の暴走を防ぐ役割もあるんですよ。そうじゃなくて、考グゥ〜です。え? なんですって? 岡本太郎に強烈なインスピレーションを与えた縄文時代の土製品? それは土グゥ〜!ですよ、奥さん。

ちなみに、奥さん。太陽の塔は正面に「現在」を表す顔が、背面には「過去」を表す顔が付いています。これは相反する矛盾が同時に存在することを意味します。岡本太郎はこの着想を、縄文時代の土器や、土グゥ〜から得たのではないでしょうか。中沢新一によれば、曽利遺跡で発見された縄文時代の人面土器には、背面に蛇のようなおどろおどろしい模様、正面に少女のように優しい顔が刻まれており、これは、「生」と「死」が一体になっていることの表れなのだそうです。つまり、太古においては、人間も動物も、生も死も、過去も未来も、全てがひとつだったってことなんですよ。つまり人と宇宙はひとつだったんですよ奥さん!ちょっと、聞いてます?奥さん。あれ、へんじがない。ただのしかばねのようだ。(次世代のきみまろ漫談)

さて、話が逸れましたが、この「考グゥ〜! 考えるための道グゥ〜!持っていますか?」という本には、アイデアや企画を生み出すためのツールがたくさん紹介されています。会議やミーティングゥ〜!でアイデア出しをするなんて時に、決まって頭が真っ白になってしまう自分にはきっと役に立つだろうと思って読んでみました。
出版されたのが2003年と少し古いせいか、本書で紹介されているツールには、マインドマップや、マンダラートなど、僕でさえ知っているものも少なくなかったのですが、カラーバスというのは、この本ではじめて知りました。カラーバスは、アイデアを生み出す一段階前のフェーズで利用するもので、アイデアの素を収集するためのツール。

例えば、今日は黄色のものだけを見ようと決めて、街を歩いてみます。そうすると、黄色いものが次々と目に入ってきて、普段見えなかったようなものまで見えてくる。これがカラーバス効果で、視点を絞ることで、逆に細かいところまで目が届くというのです。

半信半疑ながらも、さっそく今朝、やってみました。今日は、青いものだけを見よう、そう決めて、家を出ました。まず空が目に入り、それから、家の屋根や、前を歩く人のジーンズ、車、信号などが見え、そしてしばらく歩いて、ある家の玄関前に置かれた植木鉢に目が止まりました。青いプラスチック製の四角い植木鉢で、四隅に支柱が植え込まれていました。小学校なんかで教材として配られるあれです。

そういえば、こんなのあったなあ。小学校を卒業して以来、たぶんはじめて、その物体のことを思い出しました。今までにも、視界にはきっと入っていたのでしょうが、意識してなかったので気付かなかった。それがカラーバスによって見えた。そして完全に記憶の隅に押しやられていたレアな思い出が復活したのです。

さらに、そういえば会社でグッズをつくるなら何が良いかといった話題が出てたことを思い出し、植物育成キットなんてどうだろう、と思いその次に、花の種を配布したらどうだろう、とアイデアが膨らんでいきました。花の種の配布がアイデアとして面白いか面白くないか、また実現が可能か不可能かは別にして、普段全く思いつきもしなかったアイデアが湧いてきたのは、素晴らしいことだと思いました。カラーバス、使えるかも。

調子に乗った僕は、家に帰るときにもまた、カラーバスを実践してみました。今度は黒いものだけを見よう。そう決めて家までの道のりを歩きました。自転車のタイヤ、傘の柄、クロネコヤマトの黒猫、様々な黒いものが次々と目に飛び込んできました。
そうしてしばらく歩くと家に着いてしまいましたが、家に帰ってからも黒いもの探しを続けました。部屋の真ん中に胡坐をかいて座り、部屋中を見渡すと、本の背表紙、プレステのコントローラー、時計の針、と部屋の中にも黒いものはたくさんありました。そして、ある黒いものに目が止まりました。ぼんやりとした輪郭で、目を凝らして見てもはっきりとした形状がわからない。それでいて、何よりも深い濃い黒色のもの。

そうです。それは僕自身の、心の闇だったのです。
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